お元気でお過ごしでしょうか。
コロナ禍による2回目の夏が過ぎようとしていますが、収束が未だ見えない中、最近は雨が多くなってます。
世界を見ても災害が多く大変な時期ですが、早く自由におしゃべりし、食べ、笑い、そんな普通の日常に戻ることを願いながら書いています。
季節の変わり目なので、どうぞ体調管理には十分気をつけてお過ごしください。
最近の話題
ワクチン接種が進んできていますが、新型コロナの感染が収束する見通しは未だたっていません。
コロナ禍で国内の所得層や雇用形態で経済的格差が一段と進行しました。この現象は日本だけでなく、欧米でも起きています。
アメリカでは、家賃の滞納額が10兆円を超えたとの報道もあります。
コロナ禍で職を失ったり、所得の急減で厳しい生活を強いられる人がいる一方で、株価はコロナ禍の前よりも上昇し、高級外車や時計、宝飾品の売れ行きは好調に推移しています。
今後、コロナ禍が長引けば長引くほど、個人間・企業間の経済格差が拡大していくことは必須と言えそうです。
格差社会の進行は、不動産の取引価格にも強く反映されるようになりました。
不動産概況
昨年6月以降、住宅市場はコロナ特需によって活況を呈してきました。
特に、感染拡大が著しい大都市では、働き方や暮らし方が変わり、「住み替え」の需要が高まり、価格帯を問わず、好調な売れ行きが続いてきた。
その結果、住宅市場では品薄感が強まり、価格の上昇が見られ、売り主が希望する価格も強気の設定が多く、買主の希望価格との乖離が目立っています。
ただ最近では、1年以上続いた特需にも一服感がでて、これまでの勢いが鈍化しつつあります。今後、ウッドショックによる新規住宅の供給先細り、販売価格の上昇は確実で、需要の低下が想定されます。
一方、不動産投資需要は超低金利下にあって、富裕層・企業が積極的な購入姿勢を示していて、好立地で希少性のある不動産は割高で取引されています。
今月のポイント
1.サラリーマンの給与は減少しており、購買力の低下は不動産価格にも影響する。
グラフは東京商工リサーチによるもので、上場企業の年間平均給与の推移を示したものです。
19年度まで8年連続で上昇していたが、昨年度は下落に転じました。
好業績の企業は少なくないが、コロナ禍で厳しい企業も多く、残業代の減少などで、収入減となった人も増えた。収入の減少は購買力の低下を招き、住宅価格や家賃の価格を押し下げる要因となります。
2.若年層の住宅購入が活発に行われ、住宅ローンの負債額も大幅に増加している。
グラフは世帯主の年齢階層別に、住宅や土地購入のための負債額を10年前の数字と比較したものです。
20代を中心とした30代未満の世帯では、10年前の2倍の負債額となっている。
30代、40代でも、負債額が大きく上昇しており、低金利下で住宅購入が活発に行われた結果となっています。
低金利下とはいっても、借金は返さなければならず、過度な借り入れは要注意です。
3.土地は預金や株式に比べて有利な資産だと考える人は大きく減少した。
90年バブルの崩壊が始まった93年度では、「土地は有利な資産」と考える人が6割を超えていたが、そう考える人は年々減少し、昨年度の調査では、約2割にまで減少した。
ここ数年、株価の上昇が続いたことで、土地よりも株に魅力を感じる人が増えたことも要因だと思われるが、「有利な資産だと思わない」という人も減少しており、「わからない」と迷う人が増えている。
コメント