皆さん こんにちは!
今回は73年間封印されていた、ナポレオン・ヒルの著書「悪魔を出し抜け!」を読んで
とても良かったのでこの本について書きたいと思います。
ナポレオン・ヒル(以下 ヒル博士)といえば沢山の自己啓発書に影響をあたえている名著「思考は現実化する」の著者です。
20年くらい前に読んだことがありましたが、当時の自分にはつまらなくて、ただ読んだだけって感じでした。
今回の「悪魔を出し抜け!」は1938年に著者が書いた原稿が2011年までの73年間、
親族の意向により隠され続けられてきました。
それは世間の反応が恐かったからだと言われています。悪魔の手は日常のいたるところに伸びていました。
学校でも、政治の世界でも、教会でも。。。。。。
そしてそれが2011年に出版された理由は、時期が確かリーマンショック後で経済的にも不安定な時期でしたが、1938年当時の世界大恐慌後と似ていたからなのでしょうか。
もしくは、それらの勢力が弱まってきていたからなのでしょうか。
いずれにしてもヒル博士は世界大恐慌の時代に行動し、その結果、自信と気力を失い
存在そのものを脅かす危険な状態だった。
おそらく、そんな状況の時に悪魔と遭遇し、悩み、もがきながら自身の精神状態を克服、改善していったのではないかと思います。
「もう一人の自分」
ヒル博士は当時、人生における成功の理由、失敗の原因を解明して「成功哲学」を体系化しようとしてました。
理由は法律を学ぶために学費が必要で、それを工面するために成功した人たちにインタビューし
そこから成功の秘訣を探り出して、その記事を雑誌社に売り込むというものでした。
そのインタビューの数は、25,000人以上の「失敗者」と500人余りの「成功者」で、それを元に分析したらしいです。
そして成功者の一人の、アンドリュー・カーネギー(鉄鋼王)をインタビューした時に提案というか覚悟を聞かれています。
その内容は、「普通の志では無理だ、たぶん20年はかかる。その間お金にならないから他の方法で生計を立てなければならない。
またこのように文明に貢献する者は、死んでから100年くらいたたないと認めてもらえないと。
もし順調に進めば、プロジェクトが終わる頃には驚くような発見をするだろう。
人を成功に導くものは決してその人自身の外側にあるものではない。
その力は、本来見ることもできないもので、名前をつけるとすると「もう一人の自分」だ」と。
叩きのめされて~もう一人の自分との出会い
カーネギーの言葉で、ヒル博士の人生は根本から変わり、彼を突き動かしていきました。
そして、ついに「もう一人の自分」に初めて出会うことができましたが、それはとても辛く苦痛を伴うものだったのです。
2度の転機があったそうです。
一つ目は、ヒル博士は才能を武器にいろいろな仕事を立ち上げました。しかし、いいところまで行っては仕事から離れてしまい次々に仕事を変える(本を読む限り8社以上)
結果、経済的に身のまわりの物にもこと欠くような状況に陥ってしまって、ジャングルで迷子になったような気分だったらしいです。
常に満足を求める、理想のキャリアを目指す。
ヒル博士の苦境は自ら作り出したものだと、この本の編集に係った、シャロン・レクターは言います。
しかしその苦しみから救いの手がきます。自身の中から何か命じる声が聞こえてきたそうです。
「いまこそカーネギーの提案した成功哲学を完成するときであり。すぐ家に戻り、頭の中に蓄積したデーターを文章に変換する作業を始めなさい」
これが最初の「もう一人の自分」との出会いだったのです。
そしてヒル博士は復活し、アメリカ経済界での激しい競争に入っていき、買収を繰り広げ事業規模を拡大していきました。
しかし、また病気?が発症し、うまくいっていた経営を同僚たちに譲り、今度は教壇に立って成功哲学を教え始めたのです。
そしてこれが2度目の転機を引き寄せました。
仕事のパートナーが殺されてしまったのです。理由は酒の密売業者と警察の癒着を新聞で暴いたためでした。
これは禁酒時代に起こった事件でもショッキングなものだったらしいです。
この事件をきっかけに、犯人の勘違いもあり、犯人の関係者からかヒル博士に一時間以内に街を出るよう警告がありました。従わなければ命はないと。
彼はそれから直ぐに、街の外の親戚の家に避難しました。
しかし恐怖のため、めったに外には出られず、出れても自動拳銃を必ず所持しないとですし、怪しい車が家の前に止まろうものなら地下室から誰が乗っているのか確認していたそうです。
そんな生活を何か月も続けているうちにだんだん神経が参ってしまったのでした。
犯人は逮捕されていて終身刑になっていたのに、恐怖が収まらなくどんどん無気力になっていきました。
さらに拍車をかけたものは、成功哲学を教えている自分がどの「失敗者」よりも途方にくれているという現実でした。
ヒル博士はこのとき、人生最大の危機だったといっています。
このとき悪魔と遭遇してしたのでしょう。
後に悪魔はヒル博士との対話で、「自分は姿かたちなどない、自分は否定的なエネルギーからできていて、私を恐れる者の意識の中に住んでいる。
また、物質を構成するすべての原子の半分と、あらゆる精神的、物質的エネルギーの半分を支配している」と。
ある日、ヒル博士はそんなどん底の状態で学校の周りを何周もしていました。
そんなとき、また頭のなかに考え(光)が飛び込んできました。
「これは試練だ。これまでおまえがいくつも貧困と屈辱に見舞われてきたのは「もう一人の自分」を見つけるためだ」
ヒル博士はだれもいないところで、姿勢を正し、敬礼して、数分間直立不動で立っていたそうです。
「もう一人の自分」とは、本来の自分、魂またはハイヤーセルフ、創造主のことです。
その時、山の向こうから満月が昇ってくるのがみえ、その輝きは今まで見たことがないほど明るかった。
「もう一人の自分」との出会いで、今まで自分を支配していたものは去り、ヒル博士は生まれ変わり、無気力は消え、完全復活していったのでした。
このシリーズは何回かに分けて書きたいと思ってます。
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